[Ukyo in Action] 京都ハンナリーズ 


取材・執筆:Niklaus Weigelt、原田涼太

尾郷智香さん(営業担当)

京都ハンナリーズは、国内男子プロバスケットボールリーグ「B. LEAGUE(Bリーグ)」に所属する京都を拠点とするチームです。今回は京都ハンナリーズの営業担当を務める尾郷智香さんに貴重な時間を頂き、チームの魅力や右京区とのつながりに関してのインタビューをさせて頂きました。

京都ハンナリーズのウェブサイトによると設立は2008年とのことですが、チームを京都に発足させることになったのは誰の決断によるものですか? また、チーム名の由来も教えてください。

尾郷:京都ハンナリーズの運営母体はアークレイという会社で、2008年にその会社が50周年を迎えたのをきっかけに何かプロジェクトを始めようという話が出ました。その時に、bjリーグ(当時のプロバスケットボールリーグ)に参加するチームを作ることに決めました。チーム名は、京ことばの「はんなり」から由来しており、「上品で明るく華やかなさま」という意味があります。

京都ハンナリーズの営業を担当されているとのことですが、具体的にどのような仕事をされているのですか?

尾郷:私はスポンサー営業を主にやっています。バスケットボールチームには主に三つの収入源があり、スポンサー収入、チケットの売り上げ収入、あとはグッズの収入です。スポンサー収入が大半を占めていますので、私はそちらの営業を行っています。具体的には、今はオフシーズンですので、来シーズンへの準備として、スポンサー企業へのヒヤリングや提案を主にしています。またスポンサー営業以外にも、試合がある日は設営やチケットの発券といった現場での仕事も多くこなしています。

京都ハンナリーズのロゴやユニフォームに特別な意味はありますか?

尾郷:新撰組をモチーフにしたデザインになっています。

京都ハンナリーズの魅力は何だと思いますか?

尾郷:バスケ全体でいうと、人との近さやスピード感という魅力があると思います。京都ハンナリーズとしての魅力は、京都らしい演出だったり、若手の選手が頑張っている姿や強い相手に立ち向かっていく姿を見ることが出来るという点だと思います。

—京都ハンナリーズの地元右京区とのつながりについてお伺いします。地域コミュニティーとの関わりとしてどのような活動をされていますか。

尾郷:昨シーズンはコロナの影響でなかなかできませんでしたが、以前は右京区の小中学生の無料招待などをしていました。また、右京区の郵便局11局の職員の方々に、京都ハンナリーズのTシャツを着てもらい、右京区全体で応援していただくこともありました。西京極の商店街さんともコラボをさせていただき、京都ハンナリーズのキャラクターを使ったコロナ感染防止ポスターを作製したり、右京区内の小学校3校の小学生211名にクリアファイルとエコバッグをプレゼントしたりしました。

—京都ハンナリーズは今後地域の中でどのような役割を担っていくとお考えですか?

尾郷:スポーツチームとして勝ってファンを喜ばせることはもちろん大切ですが、大前提として京都の町を元気づけたり、勇気づけるためにこのチームは存在しています。ですので、学校訪問や病院訪問をはじめとした、町の課題を解決するような活動を行っていきたいと考えています。

—コロナ禍で様々なご苦労があると思います。特に、スポーツチームの経営にとって、ファンのサポートは必要不可欠だと思いますが、それを痛感したことはありましたか?

尾郷:昨シーズンは本当に大変でしたね。経営としては、試合が実施できないことが一番つらかったです。実施できたとしても、入場制限により、チケット収入が減ってしまうのできつかったですね。また、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ相手に無観客試合をしたとき、ファンの方の拍手や声援がなかったため、何だか練習試合のような感じがしました。改めてファンの方の声援や拍手が大きな力になることを感じましたね。

—京都外国語大学の学生達に、将来へ向けてのアドバイスなどが あればお願いします。

尾郷:コロナで難しい状況ではありますけれども、就職活動をする前に自分が興味を持てることを一生懸命探してみてください。それがある人は深掘りをする。ない人は探すために色んな経験をしてみてください。社会に出るとつらいことや大変なことが多いですが、自分が興味のあることについては一生懸命になれるし、困難を乗り越えようと努力もできるはずです。一度きりの人生を自分らしく生きてください。